お腹が下がって恥骨が痛む|妊娠9ヶ月

妊娠後期、特に9ヶ月を過ぎると、お腹の重みや張り、恥骨の痛みなど、体の負担が一気に増えてきますよね。

今回は「お腹の張りと恥骨の痛み」で来院された妊婦さんの症例をご紹介します。

【ご相談内容】

妊娠9ヶ月の妊婦さん。

・お腹〜脇にかけての張り
・33週目でお腹が下がってきた
・恥骨に痛みが出てきた

とても丁寧にご自身の体を感じている方で、「このまま出産まで持つかな…」という不安があり、来院されました。

【体の状態をチェック】

・座る姿勢で骨盤が後ろに倒れ、背中がパンパンな状態
・結果として、お腹が下方向に引っぱられ、下腹部〜恥骨に負担が集中
・脇の張りは、肋骨が広がり、背中など外側の筋肉が頑張りすぎている状態でした

【施術と姿勢調整のポイント】

妊娠9ヶ月になると、体の自由度が低くなるためできることが限られてきます。なので、施術後に座りやすくすることを想定してポイントを絞って施術します。

まずは腰がラクに動かせるように、腕から胸・肩甲骨の動きやすくしていきます。動きやすくなることで肩こりや背中の痛みもラクになります。

合わせて、足首や股関節を無理のない範囲で動かし、下半身の血流を促進し緩めます。

その後、妊婦さんでもできる「お腹が上がる座り方」の練習を一緒に行いました。

無理に「いい姿勢」にするのではなく、体に負担が少なくて自然に支えられるポジションを見つけることが大切です。

【施術後の変化】

・お腹や脇の張りがラクになっていました。
・背中や肩のキツさもなくラクに座れるようになりました。
・立ち上がると、お腹の形が変わったのが一目瞭然。
・お腹の位置が高くなり、恥骨の痛みもその場で軽減しました
・「お家でも簡単にできるし、助かりました」と感想をいただきました

【なぜお腹が上がるとラクになるの?】

リラックスして立つ・座ることができると、体を支える深層筋(インナーマッスル)が働きます。その働きで下がり気味だった子宮を下から支えてくれるようになりお腹が自然と上がり張りもラクになります。

無理に筋トレやストレッチをする必要はありません。「リラックスできる姿勢」ができれば、体は自然とラクな方に戻ってくれます。肩や背中、腰がガチガチになるというのは、インナーマッスルが働いていない証拠。

お腹が上がる座り方はとても簡単なので、症状がなくても身につけて欲しいです。妊娠中だけでなく、妊活中から取り入れることで子宮の状態も変わるのでおすすめです。

【最後に】

妊娠中の体はとても繊細。
でも、施術よりも、自宅での正しいケアとラクに過ごせる姿勢がとても大切です。

日々の不安や不快感を軽減し、少しでもリラックスして過ごしましょう。

「お腹の張りが気になる」「恥骨がつらい」などのお悩みがあれば、無理をする前に一度ご相談くださいね。