「胸を張りなさい！」という教育から勘違いが広まっている

多くの人が猫背や巻き肩が治らないと嘆いています。胸を張ると辛いし、肩も凝ります。でも、解剖学について知っていると、巻き肩で悩むことが無くなってくるんですよ。

結論から言うと、巻き肩は治りません。と言うか、巻き肩の状態が解剖学的にもっとも理想的な状態のため、「胸を張る」ということは巻き肩を”直す”のではなく、”壊す”ことになり、体の負担を増やすことにつながります。

「背中の丸みがある？｜生理的湾曲」でもお伝えしたように、背骨には縦方向に自然なカーブがあることと同様、横にも自然なカーブがあります。画像のように背中を壁につけた時、肩甲骨と壁の角度が３０度となります。

肩甲骨と壁がぴったりと無理なくひっつく場合、それは巻き肩がなおったのではなくて、自然な状態が壊れてしまったと言っても過言ではありません。あるはずの胸椎（背中）のカーブ（生理的湾曲）もなくなることで首や肩、背中周りにコリや痛みなどの不調が出やすい状況となってしまうのです。

生理的湾曲と背中の横のカーブがあることでとても綺麗でしなやかな背中ができるんです。

巻き肩の状態は胸や背中周辺の筋肉が最もリラックスする状態となっています。

大胸筋の力が抜けることで柔らかくボリュームのあるバストが形成されます。また肩甲骨を寄せる力を入れないので肩こりも軽減されます。

大胸筋や肩や脇の力が抜けることで、腕へのリンパの流れが生まれるため二の腕も細くなっていきます。

「スタイルを良くするには姿勢を良くしないといけない！」と思い込んでいると気づけませんが、冷静に体の状態を見ていくと、肩を巻いて背中に丸みのある自然な状態にしていると体も楽な上にスタイルが改善する要素がたくさんあるんです。画像のような背中の丸みがしなやかで綺麗に見えますよね。

無理な力を使わずに、自然体でお過ごしください。

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